「…もちろん、お前だけじゃどうにもならないだろうから、私も加勢するためなんだけどね」
そう言ってグレートヒェンは微笑む。
ナツィはムッとした顔をしつつ話を切り替えた。
「…とにかく、罠の材料とかどうするんだ?」
ナツィに聞かれて、そうねぇ、とグレートヒェンは呟いた。
…2人の作戦会議は数時間にわたって続いた。
罠の作成方法、精霊の倒し方、その他諸々…と2人は時間を気にせず話し合った。
途中、脱線したり、グレートヒェンがナツィをからかったり、ナツィが話を聞いてなかったりしたが、比較的平和に会議は進んだ。
議論が落ち着いたのは、もうすっかり夜も更けきったころだった。
「今日はもうこれ位にしましょう」
そう言ってグレートヒェンはすっくと立ちあがった。
「もうすっかり遅くなったし…後はまた明日」
寝ないと身が持たないのは私もお前も同じだし、とグレートヒェンは書庫の出入り口の方を見やった。
もう屋敷の住民達は寝てしまったのか、廊下の明かりはほんの少ししか灯っていない。
まだ起きているのはグレートヒェン達と見回りの使用人位なものだろう。
カップル達がクリスマスにイルミネーション見に行く時、神の誕生を祝う僕。僕に神の祝福は現れるのかな。そう考えながらもいつでも僕はクリぼっちの仲間となる。
高校3年間彼女ができず、今年もさびしいクリスマス。真っ白な雪に今年も色をつけることができなかった。
イルミネーションが街を包む中
僕は1人、ラジオに身を任せ歩く。
前まではこの時期にリア充を見たり、リア充のインスタストーリーを見たりすると妬ましく思っていた。
だけど今は何も思わない。
悟りを開いたのかな。
良い子がサンタさんから贈り物をもらい、リア充が幸せを感じて過ごす。
そんな中、僕は朝7時からアルバイト。
今になって朝からシフトを入れた事を後悔している。
ただ、少しでも笑える事があればそれでいい。
ただ、少しでも良いと思える事があればそれでいい。
12月25日がそんな日になりますように。
言葉も明日ばかりは上手く使えないでしょ
それでいいんだよ。
今までの独り占めを
ちょっと分けてあげるんだ
ふたりじめのチケットを
掴み取ってよ。
虫と花は切っても切れない関係なんだって
虫はその葉っぱや蜜、果実を利用する
花は来てもらう代わりに花粉を届けてもらう
君は恐らく花なのかな、
色々と支えてもらっていたからね
私はあなたの虫だったらいいな
それぐらいの共依存は大変だね
きっとあの人は他の誰かといるのでしょう。
声をかけることすらしない私が悪いのです。
でも私と一緒にいて楽しいの?
自信がないからって臆病なのは私。
来年こそは、一緒にいられたらな。
誰が裏だって?
キラキラしたあいつらは表で、僕らは裏なのか?
なぜそこを区切る必要がある?
みんな平等に幸せであるよう願えばいいのでは?
まあいい。
だが、知ってるかい?
裏があるから表があるんだよ。
今年もやってくるらしい。
聖夜とやらが。
それはいつからか、
「誰かといないと寂しい日」になっていた。
誰が決めた?
二次元のライブを見るなら独りじゃないじゃないか。
誰かの配信を見るなら独りじゃないじゃないか。
強がりとでもなんとでも言ってくれ。
ただな、カップルたちよ、
幸せになれよ。
不安な時、心配な時、私は泣きたくなる。誰かに抱きしめられたくなる。
つらくてしんどくて、不安になる。
私だけが違う、誰も味方じゃない、孤独になる。
でも、孤独になって正解だ。
世界に同じ気持ち、同じ顔の人はいない。
人の気持ちはわからない。自分自身にしかわからない。
だから思う。
比べるのではなく、伝えること、認めることが1番大切なのだと。
小鳥が鳴いている
綺麗で小さな鳴き声だ
部屋が照らされている
お日様が顔を出したのだろうか
体を起こした
なんだか重たい
そんなこんなで1日が始まっていく