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ハンモックの上で

まだまだ曇り空のまんま
傘は持ってく?どうする?

いくら雨のち晴れでも
虹はかかりそうにないね

情けないな 情けないな
もはや笑ってしまいそうになるくらい

恥ずかしいね 恥ずかしいね
ごめんねの先は聞かないでコレ約束

悲しい時には笑って誤魔化して
嬉しい時には嘘ついて泣いてみる
だからもっと分かんなくなる

君と1つになりたいな
2つじゃ吹かれる隙間風
風邪を引くほど冷たくて
何者にもなれなくても
それでいいんじゃないかな

あっ雨が降りそうな予感
ホントに傘いらない?

文字通りへの字になるその癖
洗濯物は取り込んでおこうか

やるせないな やるせないな
もはやニヤけてしまいそうになるくらい

嫌んなっちゃうね 嫌んなっちゃうね
言いたいことは言えないこと歯に挟まる

2人だけが正しいこの世界は
間違いだけには厳しくて
どっちが悪いとか指差して泣いちゃうから

君と1つになりたいな
2つじゃ軋んで止まない音
眠れないほどうるさくて
過去形にならないように
必死にingを貼り付ける

明日も 明日も 明日も来るのかな

今日も 今日も 今日も来たけれど

昨日は 昨日は 昨日はダメにしたから

ただしがみついてたら
いつの間にか寝てしまったけれど
それでいいかなってなっちゃった

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幸せと言う

「はるのお花に人は引き寄せられるんだねえ」
「だからはるのお花は人を食べればいいとおもうよ」
「人を食べて、食べて、食べて、たらふく食べて。そうしてなつも、あきも、ふゆも乗り切るの」
「食べた分だけ、奇麗に色づくのだろうねえ」
「そう、そうよ。きっと奇麗だわ。そうして人はまた引き寄せられて、おはなはまた、人を食べられる」
「わたしも食べられて、きれいなおはなの色になれるなんて幸せねえ」
「きっとそれは幸せなことよ」
「きれいなおはなをほころばしませ、きっと次の年には、わたしの色をしたおはなに誰かが身を狂わせて、おはなに食べられるの」
「それはきっと美しいこと、ああ、そうなったら、あなたの色をしたおはなを食べたいわ」
「あなたのおはなを口とお腹にめいっぱい詰めて、そうしてあなたのおはなに食べられたいわ」
「きっとそれは幸せね、わたしも、あなたも」
「ええ、きっと」
「わたしとあなたの色をしたおはなは、息ができないほど、身を震わせて止まないほどに奇麗だろうねえ」
「ええ、きっと」