橙色香る季節
貴方と疎遠になる季節
最後に残り香遺したくて
心をひとつ置き去りに
私は小冒険を始めるのです
この香りもきっと
あなたの感想にしかならない
事実は動かないかもしれない。
だけど
この辛すぎた現世の薔薇も
何時かは散り逝くからと
割り切れる私じゃないのです。
だからどうか気付いて欲しい貴方にも
貴方の刃はいつまでも鋭い
けれど永遠じゃない
いつか私貴方じゃない誰かのために泣く
でもそんな日はちょっと来て欲しくないの
でも楽しみでもあるの
とりあえず
貴方のために粧し込んだこと
ずっと優しすぎて困ること
それでも側に居て欲しかったこと
抱きしめられるのを期待し続けた帰り道
全部ブルーローズでいて欲しいの
春が青いのは
辿り着けないことへの嘲笑なのでしょうか
違うでしょう
夢叶う
もう信じられなさそうなの
それでも求めるのは
貴方が青い花持ってるように見えるからなの
ねえ私の紫と合わせてみようよ
あたしはラベンダー
ふとマスクを外すと、甘い香りに気づく。そんな季節となりました。お久しぶりです。
私ですか?そこそこやっています。もちろん、いつも絶好調なわけありません。むしろ逆で、低空飛行を続けるのが、本来の私なのだと思います。
私、夏から秋に変わる瞬間がとても好きです。あなたはどうでしょうか。秋って、夏が去った後の寂しい季節のように描写されることも多いけど、私はとても好き。肌を撫でる風が心地よくなって、雲がいつの間にか高くて。小さな生命が、甘くあたりを飾りつけて。静かな芸術が、そこかしこで輝いている。見つけようとしないと、見つけられない。1人でないと、見つけられない。そんな密やかな幸せが、いっぱいの秋。
あなたも見つけてみて。小さい秋の……もね。
あなたがそこそこやれていることを願って。