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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 16.トウテツ ⑤

「で、後ろを見たらコイツがいたんだ」
ネロはわたしの方を親指で示しながら言う。
「コイツ、ボクに対して”死に神”とか言ってきてさ…本当に意味不明だった」
ネロの言葉を聞いて、耀平はハハハと笑う。
「ま、ネロは寿々谷の都市伝説”死に神”の正体だからな」
それ位言われるのも仕方ないよ、と耀平は続ける。
「ちょっ、そんな事言うなよー」
嫌なんだけど~とネロは頬を膨らませる。
「まぁ良いじゃん」
本当の事なんだし、と耀平はニヤニヤする。
「むー」
ネロは不満気な顔をしていたが、すぐに話に戻った。
「とにかく、ボクはコイツを適当にあしらってそのままそこを立ち去ったんだ」
ネロは淡々と続ける。
「でも異能力を使っている所を見られたから、後でコイツの記憶を消そうとしたんだけど…」
ダメだったのか、とミツルは呟く。
「ま、まぁ、そんな感じ」
通行人が邪魔でできなかった…とネロは恥ずかしそうにこぼす。

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つまらない旅の夢

僕と君との絆って
美味しいカレーの在り処とか
つまらない旅の夢だとか

そんなところで終わりだよ
だから悲しいよ

指でつまんで描けるような
さりげないもの 好きだけど

まるで2人のためにあるような
罪がどこかにあるはずで
それを犯した時にだけ
見える何かがあるんだろうさ

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たなばた

会えるのに届けられない想いを抱えるのは
届けたいのに会えないような二人と
同じくらいしんどいんだと思う