「まぁまぁ2人ともケンカしないの」
2人の様子を見てグレートヒェンは手を叩く。
「とにかく、他の場所を探しましょう」
他の魔術師たちもすでにあちこち探し回ってるみたいだし、とグレートヒェンは付け足す。
「そうだな」
じゃあ僕はメフィを呼んでくるよ、とヨハンはその場を離れる。
ナツィは嫌そうに舌打ちをした。
「…ほら、行くわよ」
そう言ってグレートヒェンはナツィの背中を押す。
その時だった。
ふとグレートヒェンは背後に気配を感じた。
「?」
彼女は思わず振り向くが、そこには鬱蒼とした森が広がるだけだった。
「…」
何もないことを確認したグレートヒェンが前を向こうとしたその時、上から何かが飛び込んできた。
「‼︎」
真っ先に気付いたナツィがグレートヒェンを突き飛ばす。
夢が終わらなければいいのに
朝日と眠り 月明かりで目覚めた
薄汚い部屋
時間は何処へ消えたの
目を閉じる
深呼吸と共に
私は世界に閉じ籠る