金髪のコドモとピスケスが遭遇してから暫く。
翼を消したピスケスは開錠魔術を使って玄関の扉を開け、金髪のコドモを部屋の外に出した。
そしてすぐに扉の鍵を閉めるよう魔術を使うと、ツノを自らの意思で消した金髪のコドモと共にマンションの廊下を歩き出した。
ピスケスは金髪のコドモの手を引いてマンションの階段を下り、そのまま近くの駅へと向かっていく。
そして駅の券売機で切符を2枚買うと、金髪のコドモに1枚渡して2人は改札を通過した。
「ねーピスケス、寧依はどこにいるの〜?」
駅のホームで列車を待ちながら、金髪のコドモはピスケスに尋ねる。
ピスケスがもう少し先よと微笑むと、金髪のコドモはふーんと頷いた。
それからすぐに列車が来て2人はそれに乗り込み、20分ほど列車に揺られていたが終点の都会の駅に着くとピスケスは金髪のコドモの手を引いてホームに降りた。
そして広い駅の地下通路を歩き回って、やがて小さな通りに面した出入り口に出た。
「ここよ」
駅の出入り口を出て少し歩いた所で、ピスケスは立ち止まる。
金髪のコドモが顔を上げると立派な西洋風の門が立っており、その脇には“玄龍大学”と書かれた看板がかかっていた。
髪を切った
あなた好みの髪型になろうとしたら
短くなってしまった
それでも、私を好きでいてくれる?