一方、金髪のコドモは住宅街を1人さまよっていた。
「なーつーぃー、どーこー?」
金髪のコドモは辺りを見回しながら歩いているが、昼間の住宅街ゆえなのか人気はほとんどない。
むしろ初めて行く所故に、金髪のコドモにはその風景がどこか不気味に見えた。
「どこ行っちゃったんだろ…」
金髪のコドモは不安げに立ち止まる。
辺りには相変わらず同じような家々が続いているだけで、それが金髪のコドモを余計不安にさせた。
「…」
金髪のコドモは周囲をきょろきょろと見回す。
静かな住宅街に、金髪のコドモの足音だけが響いている。
…と、不意に金髪のコドモは何かの気配を感じて後ろを振り向く。
後方にはただの細い道が続いていたが、そこには確かに何かの気配があった。
金髪のコドモは不思議そうに気配がする方に近付く。
何歩か近付いた所で、金髪のコドモの目の前には半透明の大きな爬虫類のような“何か”が立っていた。
ほんのり甘くて、ホットミルクのような美味しさ
ビターな苦味のコーヒーも貴方のよう