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仔鬼造物茶会 Act 31

「わたしが、さっき“硫らしい使い魔がいた”って言ったら急にそんなことを言ってきて」
どうやらわたしたちに言うと混乱しかねないから今まで黙ってたんですって、と碧は続ける。
「…じゃあ、コイツは、硫じゃ、ない?」
「マスターの言う通りなら、そうなるわ」
震える琅に対し碧は淡々と言った。
琅は力なく座り込む。
「ただ、おれたちのことを覚えてないとかじゃなくて、そもそも“作り直された”存在だから違う使い魔…?」
なんだよソレと琅はこぼす。
「…琅」
いつまでも過去にこだわっては、前に進めないわと碧は琅に近付く。
「帰りましょう」
わたしたちの帰るべき場所へ、と碧は俯いて座る琅の背をさする。
寧依や周囲の人工精霊たちは静かにその様子を見ていたが、やがてツノの生えた人工精霊たちの傍に立つ中性的な人物がポツリと言った。
「…もう済んだか」
琅、と中性的な人物が尋ねるので、泣き腫らした琅は顔を上げる。

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シュレディンガーの恋の終焉

絶望だけじゃないそれが
いつかいつかと可能性を残そうとし続ける
自分の弱さを物語っていた

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Modern ARTists:威霊遣彩能媛 その⑬

「その幹部サマが何の用?」
ヒトエを庇うように前進し、警戒心を露わにしてエイリが尋ねる。
「あー? 別に大したことじゃねェよ。カミラを終わらせてくれた奴に、感謝しとかねーとと思ってな。それだけだ」
「仲間を殺されて……感謝? 何その歪んだ価値観」
「ククッ、歪んでる、ねェ……。お前ら人間の価値観で、“怪人”を量るなよ」
エイリはヒトエを、目の前の男から引き離すように後方へ押した。
「後輩ちゃん、あんな奴の言うこと聞いちゃだめ! 頭がおかしくなっちゃうよ!」
「テメェ、俺を何だと思ってやがる」
「不審者!」
「おっと言い返せねェ。まァいいや。用事は済ませたし。じゃーな、魔法少女ども。精々うちの怪人どものために命張ってくれ」
振り返って歩き出し、アラン・スミシーはふと足を止めた。
「あー、そうそう。お前らと割とご近所を守ってる《アイオライト》って魔法少女ユニット、知ってるか?」
アラン・スミシーの問いかけに、エイリは恐る恐る頷く。
「そ、それが何?」
「最近あのユニット、3名中2名が戦闘不能になって壊滅状態になったよな。悲しいよなァ……」
「……何が言いたいの?」
エイリは悪寒を感じながらも問い返す。
「あれを壊滅させたの、俺。まぁ半分事故だけど」
その言葉に、エイリの顔色が青くなる、
「なんっ……なんで、そんなことを私たちに……?」
「あー? ただの自慢。ついでに、一応敵の魔法少女どもをビビらせられりゃ儲けものだと思ってな。んじゃ、サラバダ」
アラン・スミシーは包帯を巻かれた右手を振りながら歩き去っていった。
「エイリさん? さっきの話って……」
「後輩ちゃんは気にしちゃ駄目! ほら、もう暗くなってきたし帰るよ!」
エイリに背中を押されながら、ヒトエは教室へと引き返した。

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自分

自分ってなんだ?それはわからない。空を飛ぶ鳥?それとも犬?いや違う君は何にでもなれる力がある。なりたいと思ったものになれるきっと。だから夢を持って