どうも、猫町やたろうです。
実は私、散歩や遠出が趣味でして。
5月は行楽シーズンという事で新作です。
私が今まで行った場所の思い出的なものをちょこちょこ投稿しようと思ってつくりました。
これからもどこか行ったらまた投稿します。
タグは「#猫町旅記」です。
よろしくお願いします。
それでは本編どうぞ。
「不眠街」
午後10時、中央線の車窓から覗き込んだ新宿の不夜城は、猥雑なネオンや看板に彩られ、さながらミラーボールであった。
ミラーボールには、小さな新宿が詰め込まれているのかも知れない。
相変わらず彼女に突っかかるチンピラ。
「あ⁈警告だぁ?調子のってんじゃね
チンピラが声を荒げた瞬間。
彼女の足がチンピラの頬にめり込んだ。
当たりどころが悪かったのか、そのまま床に崩れ落ちる。
彼女は倒れたチンピラには目もくれずに、声を張り上げた。
「皆様、大変お騒がせしました。皆様に多大な御迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。なお、ダイヤに乱れは御座いませんので、そのままご乗車ください。」
そう言いながらチンピラの首根っこを掴むと、窓から思い切り放り投げた。
…放り投げた⁉︎
「え、ちょっと、あの、それ、」
「?どうされましたか?」
放り投げられた彼は無事なのだろうか。
いや、そもそも放り投げるのは駄目だろう。
あまりにも平然と行われたその行為に、どこから突っ込めば良いのかわからない。
あー、とか、えー、とか言いながら言葉を探す僕を見て、彼女は、あ、と言い放った。
「顔、切れてますね。申し訳御座いません。治療を致しますので、このまま終点までご乗車ください。
お代は頂きません。」