「え、耀平、霞さんにヴァンピレスの事話していいの⁈」
彼は一般人なんじゃ…とわたしは耀平に言うが、耀平は、は?と振り向く。
「いや、霞は…」
耀平がそう答えかけた時、見つけたわよ‼と聞き覚えのある声が飛んできた。
わたし達が後方を見ると、10メートル程後ろにヴァンピレスが立っている。
それを見て耀平はなっ‼と驚き、ヴァンピレスはうふふふと高笑いをした。
「ネクロマンサーはわらわの分身で足止めさせてもらったわ」
これで貴方を…とヴァンピレスはこちらへ近付くが、その時不意に辺りがもやに包まれた。
「⁈」
突然の出来事に、わたし達は困惑する。
「なにこれ…!」
わたしは周囲を見回すが、白いもやが立ち込めているため耀平達やヴァンピレスの姿がよく見えない。
それはヴァンピレスも同じようで、彼女は何ですのこれ⁈と慌てている。
「まさか…」
ヴァンピレスが困惑する中、不意にわたしの耳に霞さんの、みんな!と叫ぶ声が聞こえた。