「そう来たか!」
ナツィはそう呟いてる短剣を鞘に納めると、上着のポケットにしまって大鎌を構える。
そして翼を羽ばたかせてカプリコルヌスに向かって下降し、自身の目の前に迫ってきたカプリコルヌスの、騎槍による刺突を大鎌の柄で受け止めた。
しかしカプリコルヌスは騎槍を自らの身体の方に寄せて大鎌をかわし、再度ナツィの頭を目がけて騎槍を突き出す。
ナツィは首を傾げるように頭を動かしてそれを避けた。
「…お前、手を抜いているな?」
「お前こそどうなんだ⁇」
カプリコルヌスとナツィはそう短く言葉を交わすと、互いに地上へ後ずさるように舞い降りる。
そしてお互いに互いの得物を構えて睨み合った。
「…」
少しの睨み合いの末、ナツィが先に走り出す。
ナツィは大鎌を斜めに構え、真っ直ぐにカプリコルヌスに接近した。
カプリコルヌスもまた騎槍をナツィにしっかり向けて駆けていく。
そしてナツィは大鎌でカプリコルヌスに斬りかかる。
だがカプリコルヌスは騎槍を少し斜め上に向けることで大鎌を受け止めた。
ナツィは大鎌を騎槍の上を滑らせてカプリコルヌスの手に刃を当てようとする。
しかしそれに気付いたカプリコルヌスはパッと騎槍を手の中から消した。
人の努力を笑わないあなた。
人の失敗を笑わないあなた。
優しいね。
そして、あなたが大勢を巻き込んで、優しい空気を、元気いっぱいの空気をもたらす笑いも
あなたらしくて尊敬します。
君も言霊使いだったんだね。
前向きな歌でみんなを魅了していたから
もしかしたらと思ってたんだ。