「彼らが貴女の事を大切に思っていなくとも、彼らを信じるのね」
ヴァンピレスはそう言ってうつむく。
それに対し、わたしは…違うよと返した。
「これは、わたしの意思なの」
わたしにとってネロ達は、大事な友達だから、とわたしは力強く言う。
「だから、あの子達から離れない」
こういうのは、自分がどう思うかが大切だってあの子達に教えて…とわたしは言いかけた。
しかしその言葉は、ヴァンピレスの黙りなさい‼という怒号に遮られる。
「貴女は、貴女は…わらわの言う事に従ってればいいのよ‼」
わらわと一緒なら、貴女はもう困らずに済むのに…‼とヴァンピレスは震え声で続けた。
わたしは呆然と彼女を見ていた。
「どうして、どうして、どうして…‼」
ヴァンピレスはばたばたと地団駄を踏み、頭をかきむしる。
そして不意に…もういいわ、と顔を上げた。
貴方は太陽。
周りを明るく照らし輝かせ、
自分自身を眩しく目が眩むほど輝かせる。
照らされた周りをかき消すかのように。
天性の才能。生まれ持ってした“特別”な人。
そんなあなたに憧れ焦がれて私はこの世界へと
小さな一歩を踏み込んだ。
貴方に近づきたくて、なりたくて。
徹底的に真似っ子をする。
それなのに、それなのに…
あの時の貴方のことは忘れない。
初めて会ったあの時。
いつも見ている貴方とまるで別人で。
本音を隠しているような。
わからなかった。
わからなかったからたくさん“勉強”した。
貴方を理解するために。
たくさんたくさんたくさん…
今なら少しわかる。あなたの気持ちが。
「怖かった」…違う?
少しは貴方を理解できたのかな。
少しでもわかってあげられたのかな…
今私は貴方と並んでいる。
貴方を目指して登ってきたこの世界の頂点への道中で。
お互い競い合い、切磋琢磨しながら。
貴方を頂点として登ってきたはずだったのに。
隣に並んで見えてきた。
貴方は強く振る舞っているだけで、
本当は弱いってこと。
そんな貴方をみていると
少し安心する。自分に近い存在なのだと。
今日も私は貴方と競い合う。
決着のつかない戦い。
それでもあの日あの頃目指していた貴方を
近くで支え、支えられること。
どんなにも嬉しいこと。
いつまでも続けばいいと思っている
選んでもらえなかった時の淋しさ、誰かに嫌われた時の哀しさ、その様なものと対峙したとき、必ず自らの言動を振り返るようにする。私もまた、選び嫌っていること。それはいつどこにでも咲いている。
この水を このひとびんの水を 差し上げます
水槽を満たすのに使ってください
花にあげるのでも構いません
飲料としても利用できます
この水 水を 水を 差し上げます
この水は あなたのしたいように
あなたの望むかたちに なりますから