「この街で他の異能力者から恐れられ、避けられてきたわらわよ?」
もう誰も受け入れてくれる訳、ないじゃない…とヴァンピレスはうつむく。
その手の甲には涙がぽたぽたと落ちた。
わたしはその言葉に少し動揺する。
…これじゃ、ヴァンピレスも”自身”を失う事を望んでいるとしか思えないじゃないか。
わたしがやっている事が、間違いなのでは…?
そうわたしは思ったが、ふとわたしの中に”ある考え”がよぎった。
「ねぇ、ヴァンピレス」
わたしはヴァンピレスに向き直る。
彼女は下を向いたままだ。
「あなたは他の誰も受け入れてくれない、って言ったよね」
わたしはそう尋ねるが、ヴァンピレスは答えない。
わたしは続ける。
「わたしは、あなたを受け入れるよ」
わたしの言葉に、ヴァンピレスは微かに身じろぎした。
「だって、わたし達は…”似たようなもの”だから」
ヴァンピレスは驚いたように顔を上げる。
「それは、あなたも分かっているでしょう?」
わたしが語りかけると、ヴァンピレスは流れる涙を手で拭った。