_アリエヌスの体外
「の…のまれた…」
フスは小さく呟き、呆然と突っ立っていた。_いや、誰が想像できたんだよ。でっかいアリエヌスが真ん中から裂けて二体に増えた上にそのうちの一体が仲間を飲み込むなんて。そんなフスの思考に割り込むようにカメルスの声が飛び込んでくる。
「おぉおおおおい!!ぼんやりしてる場合かよ!?倒すぞ!?さっさと倒せばまだ助かるかもしんねぇんだから!!」
「…え?あ、ああ…!そうだよな、うん…!」
フスの返答に満足したのか、カメルスは少し笑った。
「……遅くても20分以内に終わらせる…」
ユニシンクトゥスは二人にそう声をかけると、レヴェリテルムの大きさを調整し始める。
「…多分…あのアリエヌスは目が弱点だ…あの潰れてる方は頼んだぞ」
「目、ですか…?えっと、完全に破壊すれば良いんですかね…?」
低姿勢で尋ねるフスに、ユニシンクトゥスは小さく頷く。
「先輩は一人であっちの奴やんのかよ?先輩がいくら強いっつってもあのアリエヌスを一人でとか…大丈夫かぁ?」
「…カウダトゥスたちが…内側から攻撃している…」
当たり前だったはずなのに…
君の席は私の後ろで、
私の席は君の前。
君が困ってたら、
私が手伝う。
私が困ってたら、
君が手伝ってくれる。
君が話しかけてきて、
私も振り向いて言葉を返す。
…それが「当たり前」の日々。
そんな日々「だった」。
「席替えしまーす」の担任の声
目に見える世界が真っ暗になった
同じ班だから縦列は一緒。
自分に言い聞かせて一覧を見る
次の席は…
君は私の後ろの後ろで
私は君の前の前
…ちょっと離れた…
「ちょっと」だと思ってたのに
ちょっとはちょっとじゃなくて
目に見える何十倍もの距離を感じた
次の席替え
近づけると願い 一覧を見る
君の席は私の前の前の前の前
私の席は君の後ろの後ろの後ろの後ろ
…だいぶ離れた…
「ちょっと」の2倍は
さらに大きかった
あの「当たり前」の日々が
恋しくて 恋しくて 恋しくて
ずっと願っている
次こそは 次こそは
次こそは…君の前に、いれますように。
君が後ろにいてくれますように。
チャイムがなって、授業が終わった…らしい。
誰の声も何の音も耳に入ってこない。
ずっと、ずっと、心のなかで祈っている。
たったの二文字を
君に伝えたい
たったの二文字だけれど
君に伝えられない
優しくて面白くて
みんな君といると楽しそう
カッコよくて一生懸命で
難しくても君は諦めない
そんな君に私はたったの二文字の感情を持っている
君に伝えたい そして「僕も」って言われたい
二人で、想い合いたい
叶うことなんかない、私の密かな願い
君が特別に仲がいい女の子がいる
見ていたらカレカノじゃないことはわかるけど…
わかるけど…ちょっと妬いてしまう
授業の自由行動でもいつも一緒にいて
楽しそうにおしゃべりしている
休み時間にも楽しそうに笑い合っている
意地の汚い私はその子とたくさん話した
一緒に君と話せることも増えてうれしかったけど…
うれしかったけど…ちょっとフクザツ
想像する
いつか、君と二人でお出かけしたり
隣で一緒に歩いたり手をつないだり
一緒に笑い合ったりすることを
そして、願っている
君にその、「たったの二文字」を
伝えられることを
停滞時期
人の心が渋滞してく
何処かに初心を忘れてしまったのだろうか。
現在進行
価値観で削られていく
このままでうまく進められるだろうか。
初心を忘れないために 道が失くならないように
このままではだめだと気付いたから
リブートする。