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散文的即興詩。

…とても眠れそうもない(ほんとうに夜なのだろうか)
立てきった雨戸の向こうに眩しい陽が傾いているような気がする。

…とても静かだ。
時折羽音だけを聴かせるアカイエカの姿は暗い部屋の隅に隠れたまま、ただ天井と壁だけがある。

枕許に積み上げられた文庫本を探ってはスタンドの灯を絞り、とうに飽きるほど読んだはずの活字をまた追っている。
悲劇、悲劇、悲劇。
おやすみとおはようの違いを教えて。土曜日と日曜日の差を聞かせて。音楽も文学も演芸も眠りについて、ただ真っ暗な部屋。

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