どうも、テトモンよ永遠に!です。
またひとエピソードを投稿し終えたので、毎度お馴染み「造物茶会シリーズ」のあとがきです。
どうぞお付き合いください。
今回のエピソードは、ピスケスの設定について考えたときに思いついた物語が原型でした。
ピスケスには実は“きょうだい”が存在して、そのうちの1人“カプリコルヌス”とはバチバチしている…みたいな感じで最初は考えていましたね。
そこに追加で色々な要素を織り込むつもりだったのですが…なんか思ったよりも詰め込み切れなかったです(笑)
おそらくバトルシーンを書くのに夢中になりすぎて色々忘れてしまったのでしょう。
まぁ詰め込み切れなかった分は今後のエピソードやおまけパートで描くことにしようと思います。
という訳で、短いけど今回はこのくらいにして。
おそらく今年の「造物茶会シリーズ」本編はこれでラストだと思います。
番外編なんかは投稿すると思うけど、本編の続きは多分年明けになるかな〜。
とにかく楽しみにしておいてください。
あと多分来年でこの物語も予定エピソードを全部投稿し終えると思うので、よろしくお願いします。
てな訳で、テトモンよ永遠に!でした〜。
カレーの匂いに懐かしさを覚える。
外の空気、葉っぱの匂い、雨の匂い、陽の匂い…
これらのどれとも違う。。
なんだろう。
あーテスト前なのにほとんどだらだらしてた休日だった…!
やばいな…どーしよう…
けどみんなの当たり前が当たり前じゃない私が
超久々にみんなの当たり前の半分をやったから
心も体もとってもお疲れでしょう。
だからエネルギーチャージということにしよう。
自分充電は時間がみんなよりかかるし!!
1週間いつもよりめっちゃ頑張った私と成長できた私には
ご褒美をあげなくちゃね!
そうだよね?
今週ももう始まった。
心が壊れないように無理せずマイペースで前向きに!!
今週も生きますか!!
タイムマシーンがあったらどこへ行く?
過去?未来?それとも…超未来…?、超昔?
私は過去!!過去の私にちょっとアドバイスしたい。
未来はなにがおこるかわからないからおもしろいんでしょ?(不安もあるけど)
タイムマシーンがあったら君はどこ行く?
君だけは変わらないって信じてた。クラスメイトで友達。
ただそれだけ。
別方向への道に行ってしまった
クラスメイトではなくなり、友達でもない。
ただ自分だけ。
まっさらな白紙のものがいくつもある。夢、目標、恋愛経験だって。
周りに言ってもどうせ驚かれるか聞き流しされるだけ。
君は夢だって、目標だって、
自分が持ってないものを全部持っている。
決めないと。
そんな焦りがこの頃見えてきた。
『無理矢理決めないといけない』 そんな気がして適当にやって終わらせておく。
自分への宿題
いつか自分の白紙を埋めること
「とにかく、ケンカはおしまいだ」
おじさんがおやつ買ってきたから、お茶にしよう、ね?とかすみの保護者はなにかの入ったスーパーマーケットのビニール袋を掲げてみせる。
それを聞いて人工精霊たちはポカンとした。
「け、ケンカ…?」
「まぁ言われてみればケンカだけど」
かすみとナツィはそうこぼし、露夏はつい苦笑いをする。
一方キヲンはおやつのことが気になるのか、なに買ってきたの⁈とかすみの保護者に尋ねている。
ピスケスはふふっと笑い、カプリコルヌスは呆然としていた。
「おじちゃんなに買ってきたのー?」
「クッキーとかのお得用パック」
「わーい!」
キヲンとかすみの保護者がそう話し合うのを見て、やがてナツィ、かすみ、露夏が2人の方に近付く。
それを見てピスケスは、一旦休戦ねとカプリコルヌスの方をちらと見て、仲間たちの方へ向かった。
カプリコルヌスは一つため息をついて、ピスケスに続いた。
〈磨羯造物茶会 おわり〉
ここではない何処かへ
行ってみたい
出来るのなら、紛争地域に行ってみたいな。
危ないかい?
だからこそ行きたいんだ。
温かいご飯を作ってあげたい。一緒に勉強したい。そして、守ってあげたい。
言葉の力様…お願いがあります。
世界から戦争を無くしてください。そして誰一人欠かさずに、お腹いっぱい、食べ物に困らない世界を作ってください。
どうか、お願いします。
僕はぼっちだ。
1人が好きだけど誰かといたいというタイプの人間だ。
だから小学生の頃は1人でいることが多かった
けど中学校に入ると誰かといなきゃダメのような感じになって
ほとんどいつメングループが作られていた。
けど僕はぼっちだった。
僕は世界がみんなと異次元すぎて悪目立ちしすぎて心が中学1年当時狭かったから学年生徒80%に嫌われたんだろう。
本当に自分がした行動が憎しい。
ぼっちだからか嫌われていると思い込んでいたからか周りを比べたからか
孤独感がとても強く感じる。
僕はぼっち人間。
学校には友達少ないけどそれ以外はいるっちゃいるタイプの人間でもある。
高校生になったらぼっち人間を脱出したいな。
と願う現在ぼっち人間。
僕は僕にしかわからない独創的な世界で生きているようだ。
みんなの普通の世界と違って、1人だけ全然世界が違って浮いている
それが僕だ。
これは僕の長所であり短所である。
いわく、短所寄り寄りの長所と表現した方が良いかもしれない。
そんな独創的な世界で生きているせいか
小さい頃から1人の世界に浸っていて1人で喋っているつまり独り言が多く
不思議ちゃん、変な子だと思われていたのかずっと1人だった。
中学校に上がってもそうだ。
帰り道1人で歌を熱唱していたり、独り言が多かったせいで
浮いてしまい嫌われてしまった。
それもあり、独創的な世界で生きている僕は、みんなが生きている世界とは合わないようだ。
だが、独創的な世界で生きている僕は、自己流の文字の表現が出来るみたいだ。
僕は詩を書くことが好きだ。自由に文字で表現することが好きだ。
だから自分のノートでも詩を書いている。
自己流の文字の表現は、独創的な世界で生きているおかげなのかもしれない。
独創的な世界は僕だけにしかない世界
普通の世界より変だけど
僕の独創的な世界は止まらない、止まってくれない。
それどころか進化し続ける。
それでも僕は独創的な世界で生き続けるよ。
自己流の文字の表現をし続けるよ。
そんな独創的な世界で生きている僕の詩(ウタ)
私の体のどっかに隠れている魂。
私の魂が叫ぼうとしている。
自分の殻を破るというように、魂も殻を破ろうとしている。
あーーーーー!!!魂は叫びたがっている。
叫びたがっている。
あまり人と話せず、孤独感を感じ、どんどん蓄積しているのか…
受験の作文がうまく行かず焦りを感じて、泣きそうになっているのか…
叫びたがっているのかもしれない。
わからないけど。
魂は本当の自分の姿なのか?
あーーーーーーーーー!!!
もうすぐ魂が叫ぼうとしている。
超音波ででけえ声で。
「わたしは、今度こそお前と決着をつけようとっていうんだ」
「あらあらこだわり強いこと」
「お前だってそうだろう」
ピスケス!とカプリコルヌスは後ろに飛び退き、今度は短剣から火球を撃ち出す。
ピスケスは背中に白い翼を生やして飛び上がってそれを避けた。
そしてピスケスは再度短弓を左手に生成してカプリコルヌスに向ける。
カプリコルヌスは短剣を上空に向け、その切っ先に魔力を込めた。
お互いがそれぞれの得物を相手に向け、とどめの一撃を加えようとする。
しかしその時、待ちなさい!と誰かの声が飛んできた。
人工精霊たちがその声の主の方を見ると、かすみたちの後ろに喫茶店の主人…かすみの保護者が立っている。
誰もが驚いた顔で彼を見る中、かすみの保護者はすぐににっこり笑って続けた。
「なにがあったのかは知らないが、こんな道端で戦うのはよくないと思うよ」
いくらひと気がないからって、魔術を使ってドンぱちやるのは危ないからね、とその老人はピスケスとカプリコルヌスに目を向ける。
カプリコルヌスと驚いて地上に降りてきたピスケスは、互いの武器を下ろして顔を見合わせた。
「私は私の守りたいもののために戦うわ」
そう言ってピスケスは短弓を構え、右手を弓の弦の部分に当てる。
するとピスケスの右手に光の矢が生成された。
「あなたなんかに、邪魔されないためにもね!」
ピスケスはそう言って矢を放つ。
光の矢はカプリコルヌスに向かって真っ直ぐに飛んでいったが、カプリコルヌスはそれを避けて短剣を片手にピスケスに向かって駆け出した。
ピスケスはすぐに短弓を捨てて右脚のホルスターから短剣を取り出し、それを構えて前に大きく踏み出す。
ピスケスの短剣とカプリコルヌスの短剣がぶつかり合い、その場に高い金属音が響いた。
「正直あの子たちの前ではこんなことしたくないのよ?」
分かるかしらお兄様とピスケスは意地悪そうに笑うが、カプリコルヌスはそんなのどうだっていいと真顔で言う。
「前に”次この街に来たら今度こそ決着をつけよう“と約束をしたのに…それを放棄して逃げるなんて、お前も落ちたもんだな」
「ま、年月を経て私も変わったのよ」
ピスケスは不意に笑みを消してこぼす。
「私にも、何よりも優先したいものができた」
ただそれだけ、とピスケスは右手に短弓を生成する。
「ふぅん」
それは、そこの”黒い蝶“のことか?とカプリコルヌスはいつの間にか地面から立ち上がってかすみたちの傍に移動していたナツィの方を見やった。
ピスケスは少し違うわね、と微笑む。
「腐れ縁みたいな仲間たちと、のんびりお茶でもしている時間かしら?」
「そうかい」
カプリコルヌスはそう言って騎槍を下ろす。
そして、右脚のホルスターに納めていた短剣を抜き取った。
「そんなことで決闘を放棄するっていうのか」
カプリコルヌスは短剣をピスケスに突きつける。
ピスケスは…あら、そこまで言ってないわよ?と首を傾げた。
あなたは誰1人も見逃さずに暖かく接する。
元気をくれる存在。
学校の長なのにその座をひけらかさずに、ひとりひとりに挨拶を欠かさない。
私たちみんなの憧れの存在です。
またね
時というものは
ずっと川のように流れ続けている。一定方向で
一匹の魚が戻ろうとしても川の流れの力に負けてしまうように
人間もそう過去に戻ろうとしても戻ることが不可能である。
強制的に未来へ向かっていくのだ。
時の流れが遅いと感じても
たわいもない普通の日々でも
当たり前と思っている日々でも
いざとなるといつのまにかこんなに時がたっている
時の流れが速いと感じるだろう。
時というものは
一定の速度で円を何周もしている。
時というものは
今も流れ続いている。
生きる軌跡が終わるまで。
「おれも初耳なんだけど…」
露夏はそう言って対峙する”きょうだい“に目を向ける。
カプリコルヌスは眉一つ動かさず、その呼び方はやめろピスケスとそっぽを向いていた。
それに対しピスケスは、あらよく言うわねと首を傾げる。
「お母様だってお前のことをカプリコーンと呼んでいたわ」
「お前の”お兄様“呼びは腹が立つんだよ」
「私も”お姉様“呼びはあまり好きじゃないわ」
ピスケスとカプリコルヌスはそんな会話をしていたが、カプリコルヌスは…お前、とピスケスに騎槍を向ける。
「わたしとの”決闘“の件から逃げていただろ」
その言葉にピスケスはまぁ、覚えていたのねと笑う。
カプリコルヌスはとぼけるなと続ける。
「お前、それを分かってて今日は行方をくらませてたんだな」
「あら察しがいい」
「お前のことだし」
ピスケスは手で口元を隠しつつ言ったので、カプリコルヌスは呆れたように呟いた。
暫くフスとブケファルスがアリエヌスたちを押し留めていると、今まで背中から小さなアリエヌスを射出するのみであった大きなアリエヌスがうめき声をあげて立ち上がった。
「うおっ…!?」
「ファル、こっち!」
フスはしっかりと盾を地面に差し、ブケファルスの首根っこを掴んで盾の後ろに引き込んだ。
「なんで急に動き出すんだよ!?」
「多分…でかいやつに攻撃入れたんじゃない…?」
小さなアリエヌスたちは総員、動きを停止した。
「ひぃえ…」
「もうちょっと…このまま様子をみるか…」
私は未来線に乗っている。
だけど未来というのはわからない。
私がどうなっているのか世間はどうなっているのかそれは未知の世界だ。
それよりもいや私は未来線に乗っているというより
未来線を追いかけているという表現をした方がよくまいか。
未来線は長くて暗いトンネルもあるだろう。
高い行き止まりというのもあるだろう。
私は高い行き止まりに近づいている。
それは私にとって今後の未来線の影響になる大きな決断というもの。
私は現在線で未来線を追いかけている。
私は高い行き止まりを壊し、更なる世界へ、
明るい未来へと踏み出せるよう、
私は現在線で生きて生きて生きて努めていく。
「ピスケス…」
露夏が呼んだのか…とナツィはポツリと呟く。
するとかすみとキヲンの元に露夏が間に合ったか!と駆けつけてきた。
「露夏ちゃん!」
喜びの声を上げるかすみに露夏は悪りぃな、と声をかける。
「ピスケスを呼び出すのに手間取っちまって…」
露夏はそう言いながらナツィたちの方を見やる。
ナツィはピスケスに、助けに来るのが遅いんだけどと文句を垂らしていたが、カプリコルヌスはピスケスをじっと睨んでいた。
ピスケスはナツィに仕方ないわよと返す。
「私だって本当は行くの迷ってたんだし」
…でも、とピスケスはカプリコルヌスの目を見る。
「お前が私のテリトリーを荒らしに来たのなら、看過できないわ」
”カプリコーンお兄様“、とピスケスはカプリコルヌスを睨む。
その言葉に周囲の人工精霊たちは驚いた。
「”お兄様“、ってことはピスケスの”きょうだい“ってこと⁈」
露夏ちゃん知ってた⁇とキヲンは露夏の方を見やる。
露夏は、いや…知らないとポカンとした様子で答える。
言葉の力の使い手の事を主(しゅ)という。
大抵の占い師は主だ。
稀に主の上の方がいる。
その方のことを先生という。
「ぐっ」
ナツィは咄嗟に受け身の姿勢を取るが、それでも衝撃を抑え切れず全身に衝撃が走る。
そして地面に落ちてうめくナツィの目の前に、カプリコルヌスが舞い降りた。
「人工精霊の動きを封じる術式を展開したんだが…思ったより効果がなかったな」
「なんでそんな魔道具持ってんだよ…」
地面に落ちている小石のような魔術アイテムを拾うカプリコルヌスを見つつ、ナツィは悔しそうに呟く。
カプリコルヌスは、別にダメとは言っていないがと言いつつナツィに近付いた。
「サイッテーだなテメェ」
なんかどこぞのピスケスみたいだ…とナツィは頭を抱える。
「さて、そろそろ負けを認めるか?」
それとも、とカプリコルヌスは右手に生成した騎槍をナツィの首に突きつけた。
「…あ、あそこ!」
「ナツィ‼︎」
ナツィを追いかけてきたキヲンとかすみはそれを見て思わず声を上げた。
ナツィは咄嗟に右手に大鎌を生成して振り上げようとした。
しかしそこに、随分派手にやってるわねという澄んだ声が聞こえた。
ナツィたちが声のする方を見やると、路地の丁字路の交差部分に青い長髪で白いノースリーブワンピースを着たコドモが立っていた。
小さい頃の写真は無い。
母に全部燃やされた。
きっと嫌な思い出しかなかったのだろう。
これから先は良い思い出作ろうね。
露夏が歳乃の元に連絡してから数分。
午後の陽の差す路地裏を、ナツィは黒い翼を広げて宙を滑るように飛行していた。
先程カプリコルヌスに追い詰められかけた時に、術式を組み込んだ短剣から撃ち出した火球に魔力を極端に込めたことで意図的にそれを暴発させて煙幕を生成し、それでカプリコルヌスの視界を封じてその場から逃げ出したのだ。
とはいえ、カプリコルヌスとの戦いで身体のあちこちを痛めているのは確かで、なんとか飛行はできているものの空中で体勢を維持するので精一杯である。
また、路地裏ゆえ上に電線が何本も存在するせいで下手に空高く舞い上がることができず、あまり速度も上げられない。
かなりの速さで今にも追いつかんばかりに飛行し、追跡するカプリコルヌスをかわすのは至難の業だった。
「っ!」
不意にナツィに向けてカプリコルヌスがなにかを投げつけたので、ナツィは慌ててそれを避ける。
一体なにを…とナツィが思ったとき、不意に身体が重くなった。
なにが起きたのか分からず地面に落下するナツィは慌てて翼を動かすが、飛び続けることができずそのまま地上に落下してしまった。
久しぶりに、とここに書く回数が増えた
毎日が淡々と過ぎていく
課題をこなすだけの今日がやって来る
「この後、学校で何しよう」と考える暇もなく
90分間の授業に拘束される日々が続いている
中学生の頃の生活が既に懐かしい
ケータイを握りしめて
好きな人からのメールを待った
ダサいと言いながらも皆で同じ体操服を着て
クラスの旗を囲んで集合写真を撮った体育祭
たった15分の劇に数ヶ月を捧げた文化祭
この前、久しぶりに行った中学校には
おままごとみたいな空間が広がっていた
どこか大人になりきれない、「守られている」世界があった
ここで過ごした青春を絶対に忘れたくないと思った
人間関係に悩んだ時、お世話になった保健室
進路が決めきれず先生と話し続けた進路指導室
理想の音楽に向き合った部室
転校するあの子と最後に話した下駄箱前
好きな人とふたりで過ごした朝の教室
あの時日常だと思っていた毎日は、
振り返るときらきらと輝いている
あの子が、クラスメートが、先生が、あの人が、だんだんとあの頃のことを忘れていったとしても
自分だけは、忘れずにいたい
それは今も同じことであって
この無機質な毎日が、数年後、数十年後には
戻りたくなる「あの頃」になるかもしれない
だからこそ、今を大切に
心だけでも、ときめいていたいと思うのです
歳乃が声のする部屋の入り口の方を見やると、青い長髪で白いノースリーブワンピースを着たコドモ…ピスケスが立っていた。
「おやいたのかい」
歳乃はそう驚くがピスケスは気にせず部屋の奥へ進み、歳乃に貸してと言って彼女のスマートフォンを手に取った。
「話は大体分かってるわ」
カプリコルヌスが来たんでしょう?とピスケスは電話の向こうの露夏に尋ねる。
露夏は、お、おう…と少しポカンとしたように答えた。
「でもなんでお前、アイツの名前を」
「説明はあと、今行くわ」
ピスケスはそう言って歳乃に端末を返すと、すぐに部屋の外に駆け出していった。
部屋の中には、イスに座ったままの歳乃だけが残った。
マスクを外して笑っていたら
友達から「笑顔可愛いね」って
言われた。
親から「お前の笑顔など可愛くない。だから笑うな」と言われてきたから
友達の何気ない言葉に涙が出てきたんだ。
自分を否定しないで良いと思えたんだよ。(^^)
「今、ナハツェーラーがどこの馬の骨か分からない人工精霊に追い詰められてるんだよ」
「はぁ」
露夏の慌てた声に、歳乃はポカンとしたように返す。
「それは…また変なことに首を突っ込んだとかじゃなくて?」
「いやいや、急に喫茶店に変な奴が乗り込んできてなんか決闘みたいなことになっただけだし!」
だからピスケスを呼ばないと…と露夏はこぼす。
歳乃はふむ…と顎を左手でさすりつつ、話を続けた。
「確かに、“学会”にとって重要な存在であるナハツェーラーがピンチなのは大変だが…」
言いかける歳乃に、露夏はなんだよ‼︎と言い返す。
「大事な存在が追い詰められてんのを見殺しにしろっていうのか‼︎」
「いや、そういう訳じゃなくて」
ピスケスが今どこにいるのか分からないから…と歳乃は呟く。
しかしそこへ、私ならここにいるわよ?とという声が飛んできた。
あなたが灯す灯火に
希望が見えた
あなたという命のヒカリが
そのヒカリはみんなを笑顔にする
そして、その
笑顔に未来を託す