どうも、テトモンよ永遠に!です。
3月も折り返し地点に達しましたので、現在開催中の企画のリマインドです。
「何それ気になる!」って方はタグ「魔法少女学園都市レピドプテラ」かテトモンよ永遠に!のマイページから企画設定などを探してみてください。
では以下要項の再掲。
だいぶ前の予告通り、企画です。
タイトルは「魔法少女学園都市レピドプテラ」。
“魔法”と呼ばれる特殊能力を持つ少女たち“魔法少女”が集まる学園都市“レピドプテラ”で巻き起こる物語を皆さんに描いて頂く企画です。
開催期間は3/3(月)〜3/31(月)まで(遅刻投稿大歓迎)で、ルールはこの後投稿する設定と公序良俗を守った上でタグ「魔法少女学園都市レピドプテラ」を付けていただければあとはなんでもOKです!
作品形式・分量・数は問いません。
自由に設定に沿った作品を作って投稿し合うだけの企画ですので、よかったら気軽にご参加ください。
ちなみに企画者はまだ参加作品を完成させておりません(笑)
見切り発車で投稿し始めてもうまくいかない気がするので最後まで書き切ってから投稿しようと思ってるのですが…企画期間内に最後まで投稿できるかどうか。
ちなみに今回以降も企画を開催する予定はあるのですが、正直最近の参加者数を鑑みると期間を設けずにやった方がいい気がしてきたのでこの形での企画開催は最後になるかもしれません。
なので「期間を設けた形がいい!」って方はぜひ参加してみましょう(一文だけのポエムでも構いませんので)。
という訳で皆さんのご参加待ってまーす。
ロノミアは左手に握った直刀“ヒナギク”を振り上げ、照準を定めた。その様子に、ササキアは警戒を強める。
(奴の構え……足を止めている? まさか、遠距離からでも当てられる刀なのか?)
ササキアの装備していた大盾が、2枚のやや小さくなった盾に変化し、両手に収まる。
(奴の攻撃力は把握できた。これで十分対応できる)
「駆けろ……“緋薙躯”!」
振り下ろした“ヒナギク”の刀身が伸長し、ササキアに迫った。ササキアは2枚の盾を構え、防御の姿勢を取る。
刀身は盾に衝突する直前、直角に軌道を変え、防御を掻い潜り切先を首に向けた。ササキアは身体を傾けるようにしてその刺突を回避する。
(刀身の『伸長』と『変形』!)
後退し、ササキアは双盾を構え直した。その隙に距離を詰めていたロノミアが、右手に握った太刀“チゴモリ”で斬りつける。ササキアは双盾で挟み込むように受け止め、そのまま刀身をへし折った。
「あ、テメ! よくもやってくれたな……!」
ロノミアがササキアを睨みながら距離を取り、“チゴモリ”の柄を強く握ると、鎺の隙間から赤い流体が溢れ出し、折れた刀身を埋めるように再形成した。
(あの刀も修復効果があるのか……)
「くそぅ……こいつを直すの、しんどいんだぞ? だから……」
ロノミアが両手の刀を真上に放り上げる。二振りは回転しながら上空で交差し、再び諸手に収まった。“ヒナギク”は刀身の変形効果によって“チゴモリ”と区別のつかない形状に変化している。
「これで、どっちがどっちか分かんないだろ」
「どちらが何であれ、防ぎ、砕く。それだけだ」
「良い答えじゃん」
ロノミアが二振りの刀を提げたまま、再び突撃する。
師郎にぶつかった少年が立ち去ってから暫く。
わたし達は異能力を発動させたネクロマンサーとコマイヌを先頭に、ショッピングモールの通路を歩いていた。
「ねぇ師郎」
わたしがふと前を歩く師郎に声をかけると、彼は、ん?と歩きながら振り向く。
「…どうしてさっきのあの子を追いかけようと思ったの?」
わたしが聞くと師郎は、そりゃああの少年が気になったからだよと答える。
「気になった?」
わたしが聞き返すと、いやだってさと再度前を向く。
「あの少年…ほんの少しだが異能力に匂いがしたんだ」
その言葉にわたしは、え、じゃあ…と言いかける。
すると師郎は、いやと遮った。
「この前のメドゥーサの時とは違う」
俺はネクロみたいに知っている異能力を気配で判別することはできないし、と師郎は続ける。
「別にあの少年は見ず知らずの赤の他人だ」
師郎はそう言いつつ上着のポケットに両手を突っ込んだ。
「じゃ、じゃあ何であの子を追いかけようと思ったの?」
わたしがそう尋ねつつ師郎の右隣に行くと、師郎はさぁ?と言って立ち止まる。
始業開始のチャイムが聞こえた。
「あぁあ…そ、そろそろかなぁ…」
銀色の髪の毛を指に絡ませて呟いた少女_シオンは二学期からこの私立中学校へ通うことになった転入生である。転入という経験は初めてのことで、彼女は妙に緊張していた。
「…ふぅ」
そっと息を整えると、ちょうど担任がシオンを紹介したところだった。
『_では転入生を紹介します。どうぞ』
担任の声と共に教室のドアが魔法によって開く。
「!はい!失礼します」
大きな返事をしてシオンは一歩を踏み出す。_と、その瞬間だった。
「いたっ!」
シオンはドアの枠に頭をぶつけ、思わず悲鳴をあげる。……教室が静まり返った。痛みと空気感に耐えられず俯いたシオンに、担任は声をかける。
「…大丈夫ですか?」
「…大丈夫です」
シオンは緊張で失念していた。自分の身長がとても高く、大体の建物は入るときに頭を下げなければならなかったことを。
周囲にいるショッピングモールの客達も、つい少年の方に目を向ける。
少年は暫しの間震えていたが、やがて自身が周りの目を集めていることに気付くとハッとしたような顔をした。
そして彼は慌てて立ち上がると、わたし達の横を走り去っていった。
「…」
わたし達は少年が去っていった方を黙って見る。
「なんだったんだ」
アイツと耀平がこぼすと、師郎はだなと答える。
だがふと少年が先程座り込んでいた場所に目をやった時、師郎は何かに気付いたような顔をした。
「師郎?」
黎が師郎の方を見て首を傾げると、師郎はそれに答えずさっきの少年がいた場所に近付きしゃがみこむ。
そこには”ZIRCON”のロゴの入った濃いピンク色のキーホルダーが落ちていた。
「これ…」
あの少年のか?と師郎はそれをつまみあげながら呟く。
「そうなんじゃない?」
「確かに」
ネロと耀平はそれぞれそううなずく。
師郎は暫くキーホルダーを眺めていたが、やがてすっくと立ちあがった。
「なぁネロ、耀平」
不意に2人の名を呼んだので、ネロと耀平は目をぱちくりさせる。
「ちょっと、頼めるか?」
師郎はそういて振り向いた。