3年間の思い出を、指先一つで辿る。
そこには笑顔がたくさん溢れて、溢れて、
涙なんて1枚もない。
そんなことない。3年のうちに、色んな涙を見てきた。
写真たちは美しい。
楽しかった思い出たち。
美しいだけの思い出を彩るのは、私の、みんなの中に残ったほんものの感情たち。
どっちも欠けてはだめ。
ああ、この思い出を辿って、流れる涙は一体なんの感情だろう。
体中が楽しかったと叫ぶんだ。
楽しかったなあ。本当に、楽しかったの。
あの舞台の上で、私たちは誰よりも幸せだった。
もう、写真からしか戻れない場所。
写真では絶対に見られない光景たち。
ぼやけて、ぼやけて、
今日も明日になっていく。