黒と白のインクを手に
悪と正義を塗り分ける1人の少女
でも彼女はため息をついた
「果たして
自分の判断は 良心は
正しいのか、否か?」
「正しいとはなんなのか?」
はっきりと分からないままなのに
白黒付けないといられない彼女の性格が
彼女をペンキだらけにした
黒と白のペンキが混ざり合い
彼女はグレーに染まった
彼女自身は白でいたいというのに
こんな風に悪を裁く人間が
いるのだとしたら いや いるんだけども
裁判長みたいに決まりごとに則って
やってるわけではなく
悪と正義を塗り分けるのだとしたら
自分の中にある白いペンキが
裁く人間にとって黒かったらと思うと
怖くなってしまう
なんて、彼女は私みたいだな、と思う。
この世界は白と黒だけでないのは
分かりきっていることなのだけれど。