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消えた真赤な口紅。

金木犀の香りがする瞼に忍び込んだすきま風が、なぜか今日はたまらなく痛くて、必死に追い出そうとしても出ていかないから、私は静かに目を閉じた。
その香りに酔いしれられるほど、私はまだ大人にはなりきれなかった。
口際に隠した最後の嘘は、あなたとわたしの最大の汚点。

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