街を吹き荒れる風。影も追い越していく。
単純化した明日。その夢すら叶わず。
若き日、Zipangを夢見た。
理想郷に思いを馳せてた。
しかし蓋開けて見れば違った。
それは現れることは無かった。
少し北へ行くと知らない街。戸惑ってると肩を叩かれた。何処にでも居そうな上っ面が俺の目をしっかりと見つめていた。
心地悪く、振り払い歩いた。上っ面は追っては来なかった。そしてまた俺は失ったんだ。それは「〇×∆□☆」他ならなかった。
街を吹き荒れる風。影も追い越していく。
単純化した明日。その夢すら追わず
そのまま北へしばらく行く。ハッとするとそこに俺一人だった。朝靄に囲まれているのに気付いた。手を振りかざしても消えない。
その内に足首まで浸かっていた。水溜りではなかった。そして溺れ死ぬのを待つのか。逃げ出すのかを迫られている。
サードストーリーは別段可笑しくもなく、有りがちなセリフで幕を閉じた。銀幕スターを目指さずとも、俺の道が映画っぽかった。
何も考えず立っていたら、膝下まで浸かっていた。そして歩きづらくなって。選択肢が狭まった。
街を吹き荒れる風。影も追い越していく。
単純化した明日。その夢すら叶わず。