すべてが眩しかった すべてが宝物だった キラキラと透明な膜で包まれた世界は 永遠で何もかもなんだ、と 信じて疑わなかった あの日のこころは とても脆く 今はもうないけれど 煙草の灰が畳に付けた焦げのように 擦れば擦るほど 奥へ奥へ染み込んで いやらしく 残っている感覚が また 堕落へと 抱きしめて離さない