左隣のソファに座り、男は煙草をふかした。
「あぁ、ちくしょう。俺なら傷も付けないし、何がなんでも守ってやるのに」
僕の右隣、眼鏡の男は言った。
「だからって無闇に動くのはどうかと…相手にも迷惑になるんじゃないですか?」
僕は黙っている。自分自身の話し合いにも参加出来ないで、黙ったままで君に恋をしてる。
煙たい部屋の中に月の光がさした。
煙草の僕は言う。
「とにかく、今度飯にでも誘ってみよう」
眼鏡の僕は返す。
「いやいや、まずはもっと親しくならないと」
「黙っとけよ、俺の方が明らかに正しいこと言ってるぜ!?」
「ですから!!それで失敗した時に傷つくのは僕らですよ!!」
僕は黙っている。自分自身の話し合いにも口を出せずに、黙ったままで君に恋をしてる。