ある雪の日の夜、私は暗闇の中さまよっていた。
君の涙の中一人で叫んでいた。
こんなみっともない私のことを
真っ黒な黒猫がみていた。
「私は悪くない」「そんなことない」
そんな言葉が頭の中で回っている。
「消えてしまえたらいいのにな」
いつからこんなことを考えていたんだろう。
ラジオからそっと音楽が流れた。
その曲が、まるで私のことを唄っているようで
泣いてしまったんだ。泣いてしまったんだ。
私のことをそっと強く抱きしめてくれたんだ。
その音で、その声で...
ああ、ああ、ああ、こんな馬鹿なことをして。
結局全て後悔しかないんだ。
何もないこの街は、
全部、全部、全部、私が壊してしまったんだ。
ああ、ああ、ああ、みんなみんな過去の思い出だけで、
今の想いなんて一つもないんだ。
ねえ、どうしてなんだ。
「私はこうなるために生まれてきたの?」