私がいつも使う駅 その駅の入り口横 夕闇迫る薄暗い中に 真白のパーカーはよく映えて 見たことのある背格好 見たことのある背骨の曲がり あれは君だったのでしょうか 女の子とふたり並び歩き去っていったあれは それとも幻だったのでしょうか 声も匂いも確認できなかったけど 私の鼓膜が 鼻細胞が 全てが 今でもあなたを覚えていました 細胞が縮んで身体が震えました “嗚呼、せめて一目”と願った私は これで満足できない矛盾を抱えて 私は明日も学校です