沈む
我に
1人
佇んでは
気付く
痛む
知らぬ
ふりしていたい
それなら何処か遠く
この雨に隠れて逃げよう
ってさ。あなたが
言ったから、待ってました。
中身のない午前中はバニラ。
そのうちに寂しくなって
傘を持たずに出かけましたが、
あなたは驚くかな。私が居なくなって。
濡れる
雨に
毛先
針のように
冷えた
身体
うなじ
通るのは汗か雨か
そうしたらあなたから
電波のメッセージ「大丈夫?」
きみは馬鹿か
気付いたら、溶けてました。
想い出がアイスクリームみたいに。
地に滲んで、涙魚が
ピチピチと跳ねて裾が汚れた。
あなたが驚かなくて、少しホッとしたかも。
さようならを告げたのは
かなり前のことだったのに。
腹の底にこびりついて
言えなかったことがある。
大好きだった。愛してたわ。
でももうあなたはうざいだけ。
想い出は溶かしました。
バニラの香りがしました。
あなたは恐れるかしら。愛におののくかしら。