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緊張報告

君に電話した
明日の時間割を訊くていだった
受話器を持つ手には力が入り
数字を押す手は震えていた
吸い込んだ息は扁桃体を冷たくなでて
心音が耳にうるさかった
呼出音が何度か鳴って
期待はずれの無機質な声
「緊張しています!!!」
間違いなく
君に言いたいことではなかったが
少なくとも君相手では
決して言えないひとことだった

  • 留守番電話
  • …、
  • 長い…。
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