雲を海に見立てたなら 僕らの住む街は海の底 月の灯も届かぬ それはそれは静かな静かな 深い海の空の下 波打ってるであろう水面が 意味もなく歩く僕のビニール傘に 優しくようしゃなくガラス玉を降り注ぐ 月を真似する電信柱のしたで 傘を閉じて止まってみた 涙を流せない僕の代わりに 頬を濡らしてくれている錯覚を見た