君と初めて行った夏祭りで、
君はずっとラムネを飲んでいたね。
僕はそのビー玉を出すのが下手だから
ラムネもだんだん嫌いになっていた。
そんな僕の横で
もったいないって
言いながらラムネを飲んでいる君の横顔
をふと見たときに見えた景色。
ラムネの瓶越しのきらびやかな灯りたちは
より1層きらびやかに見えて
なんだかとても儚いものに感じた。
炭酸の泡のように弾けて消えてしまいそうなくらい儚く見えた。
僕たちの関係はラムネの泡のように儚いものではなかったはずだけど、
ラムネのように甘い毎日は
弾けて消えてしまった
いつかまた、君の横で、
ラムネを飲む君の横で、
あの日言えなかった
「1口頂戴?」と
「大好きだよ」
を言えたらいいな
なんてラムネみたいに甘くいかないよね
だから
私は炭酸の泡のように
小さな音をたてて君の前から
さようなら。をするんだ。