水の中に閉じ込められた二酸化炭素は、少しの刺激で泡沫になって出ていった。 社会の中に閉じ込められた人間は、自分の力で無理やり社会を出ていくのか。 …なんて想いも、ソーダの泡と一緒に消えてったきり、二度と帰って来なかった。 出ていこうとする反乱分子がいるから、炭酸はおいしくなるんだねぇ。 なんて呑気なことしか、頭の中には残らなかった。