橙の中、海を見つめて。
下らない話をした。もう、今ではどうでもいいような下らない話を。
何がそんなに面白かったんだろうか。腹を抱えて笑ってた。何気ない話をするのが楽しくて仕方がなかった。
どんな話をしてたっけ。もう思い出せないや。
急に真面目な話になることもあった。いつかはこんなふうになりたい。勉強って何のためにしなきゃいけないんだろう。最近、こんなことを思うようになったんだけど。
何か難しいことを話していた気がする。大抵、結論は出ないんだけど。これも、どんな話をしてたか、今はもう思い出せない。
暗くなってきた。虫に刺された脚が痒い。
海に映ってた橙はいつの間にか消えて、かわりに黄色い光が映ってる。
もう月が出てきた。そろそろ帰らなきゃ。
すごいです。情景が浮かんでくる
ありがとうございます…!
はじめまして。
まるで小説の書き出しみたいな、小さな物語がはじまりそうな文章ですね…!
真っ赤な陽が海に落ちて、月が昇るまでの間。これからの季節、蚊は出るけど(笑)
昨晩、これを見つけて何度か口に出して読んでみました。淡々と、静かにことばを一つひとつ置いていくような読み方がとてもしっくりくる、素敵な文章でした。