??:よう。
現実に嫌気が差してるみたいだな。
現実から逃げ出したいなら僕から提案がある。
Aに2つ選択肢を与えよう。
A:選択肢?
??:そう。
1つは現実から空想の世界へ行く。
世界の行き来は自由だ。
ただし、今まで関わってきた世界の人々は世界を行き来する度にAの記憶をすべて失う。
無論、〈現実世界の家族もだ〉。
もう1つは現実に残る。
ただし、今のAのままだと未来は目に見えて悲惨だと分かる。
どっちを選ぶ?
A:・・・・・現実世界に残るよ。
??:どうして?
Aは今まで散々劣等感で心身共に疲れきってたじゃないか。
A:もう慣れちゃったんだよ。
散々打ちのめされてきたからこそ。
だから俺は残る。
??:・・・・・・・そうか。
じゃあ僕は行くよ。
(ふふっ、賢明な判断だ。
まだまだ大丈夫そうだな。
またどこかで会おう。)
こうして彼は帰っていった。