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濡れた鱗

泳ぎだした午前4時
部屋の壁に描かれた緩やかな影
魚の夢を見た。

深い青の中
ぼんやり浮かんだ影
あなたのこと思った。

回る、揺らぐ、溺れたように
軋む、落ちる、息もできずに
まるで海の底のようだ
ちかちか目の前を通り過ぎる星たちに
気を取られていたら
握っていたはずの手が
霧のように消えていた

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