何時だって此処で語られる言葉は 不完全なまま宙を舞っている 語る唯一の存在が 自己不信に陥っているからだ 語り尽くされない思考は 輪郭の無い塊となって 記憶の奥底へと沈んでいく 言葉は曖昧だ 失われた欠片を追い求めてはいけない 論理は不完全だ 消えない矛盾に心を痛めてはいけない そうして私は 柔らかい諦めに包まれて 戦いから退いた