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LOST MEMORIES ⅡⅩⅧ

「鏑木先生、なぜあそこまで人気なのかと。
お二人は、どんなところが好きなんですか?」
二人は再び顔を見合わせる。
「瑛瑠ちゃんておもしろい子…。」
「超直球じゃん。」
目を丸くしてから答える。
「なんだろ、先生っぽくないところかな。」
「基本生徒は放置だよね。放置っていうか、任せてるのかな。」
「うんうん。ひとりの人間として見てくれてるよね、子どもとか高校生とかの前に。」
「ほら!さっきもさ、勉強でもしとけって言ってたじゃん?鏑木先生なら、勉強しろとは言わないんだよねー。」
「でもさ、鏑木先生に勉強しろって言われたらやる。」
「言えてる。やっぱ鏑木先生担任でよかったよねー。」
よほど好かれているようだ。
「ずっと人気なんですか?」
「うん。先輩から代々受け継いできてるの、鏑木先生の評判は。」
代々……。
「どれくらいここにいらっしゃるんですか?」
「んー……10年は確実にいるはずだよ。10年前の写真に載ってたの見たもん。」

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