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LOST MEMORIES ⅡⅩⅨ

「え、長くない?」
「10年前ここにいて、どっかの学校いってまた戻ってきたとか?」
「なんで誰も何年いるか聞かなかったんだろ。」
迂闊だったと言って笑う二人。瑛瑠は黙って聞いていた。
「そういえばさ、今年から担任らしいね。何年ぶりかで。鏑木先生担任とかずるいって、先輩方言ってるの聞いた。」
「おー、恐っ!女子人気高いしなー。」
脱線は続くよどこまでも。
「今年からなんですか?担任職。」
瑛瑠技師の軌道修正。
「そうそう。まあ、年齢的に管理職だしね。副主任とか学年主任とかさ、生徒指導部とかでも全然アリなのに。」
「去年なんだっけ。わー、覚えてない。」
瑛瑠はこんなやりとりを見るのも初めてだ。ここまで話は拡大するのか。
鏑木先生が好かれる理由を聞こうとして、思わぬ情報が沢山はいるものだ。
「じゃあ、どうして今年担任なんだろ。」

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