2

LOST MEMORIES ⅢⅩⅤ

チャールズが笑ったのを後ろに感じる。
「お嬢さまもまだまだですね。私に鎌をかけようなんて100年はやいんです。」
瑛瑠は少しむくれた顔をする。
「直球でも変化球でもだめならどうしたらいいの。」
「魔法でもかけてみては?」
「……チャールズの人でなし。」
「ええ、魔法使いさんですから。」
ぐうの音も出ない瑛瑠だった。
チャールズはそんな瑛瑠に微笑む。
「昼食を終えたら、少しお話ししましょうか。」
瑛瑠は頷く。
席について、いただきますと手を合わせた。
チャールズの前には今日もお皿はなく、コーヒーだけ。
おいしいと伝えると、チャールズはよかったですと微笑む。やはり何にも手をつけない。
「あなたはカフェイン以外のものを摂ってはいけない病にでもかかっているの?」
そう言われたチャールズは面白そうに笑った。
「お嬢さま、なかなか言いますね。
でも、昨日はレモンティーも出したでしょう?」
「あなたは液体でできているのかしら。」
「あながち間違いではありませんね、お嬢さましかり。
食後にはハーブティーをお出ししますよ。」

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。