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LOST MEMORIES ⅣⅩ

チャールズは瑛瑠の前にハーブティーを置く。
「上出来ですよ。それでもひとり見つけたのですね。」
微笑むチャールズの様子を見るに、予想していたのだろう。魔力持ちを見つけることが困難だということに。
褒めるチャールズに、瑛瑠は首を振る。
「教えてもらったようなものだもの。私は何もしていない。私がウィッチだと相手は気づいて、話しかけてきたの。」
チャールズは驚く。
「すごいですね。この状態の、しかもウィッチの魔力をキャッチするだなんて。」
ウィッチ,ウィザードは人間に1番近い種。そもそも人間という存在があまり知られていないため、魔界でこのように表すことはないのだが、一部の上級貴族の常識ではある。
自制がききやすく勝手が良い、保守的であり、兼ね備えている。その分、力自体が弱い傾向にあるウィッチ,ウィザード。
だから、争いになる前に避ける方法を考える知力に長けたということができ、一方で力では押し負けてしまう。
このような特徴のため、相性の悪い種族からは、小賢しいなどと煙たがられることもあると耳にしたことがあった瑛瑠。そこらへん、チャールズは人一倍だと思ったことには口をつぐんでおこう。

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