「サミットの存在をちらつかせて質問をかわすなんて、卑怯じゃない?」 「でないと、私の首がとびますからね。物理的に。」 少しとがった声で追及するが、チャールズは慣れたものだ。 「時が来れば言うと申し上げているじゃないですか。」 「本当にそんな時が来るの?」 冷めた目で見ると、 「来ない方が望ましいのですが。」 と、陰を落として言う。それがあまりにも思い詰めているようにも見えて、瑛瑠は次に続く言葉を失った。