"問題!「蕣」はなんて読むでしょうか!"
"あさがお!!!"
君は笑って得意げにそう答えた。
"なんだ、知ってたのか〜笑 何で知ってたの?"
"だってあなたみたいだもん"
君は僕の問いにそう答えた。
"どういう意味?"
"ひーみーつっ!笑 でもそのうちきっとわかるよ"
"ほんとかなあ?"
"そのときは答え合わせでもしようよ"
その日の会話が忘れなれなくて、僕はその答えをずっと考え続けた。
"ねえ、あの答えは何?"
"あさがお、君も私も好きな花。あさがお、って「朝顔」とも書くじゃない?それは「私」で「蕣」は「あなた」なの。それが答えだよ。"
君はそう答えた。
ーーー 僕はその答えの意味に合った存在になれてるのかな。
そんなこと言えないな、と思った僕はそれを隠して、あさがおが咲く道を君と一緒に歩いた。