2

LOST MEMORIES ⅤⅩⅢ

困惑する瑛瑠に、チャールズは優しく言う。
「今のところ急ぐ必要はありません。そもそも、期間は長くて1年。今日は1日目。何もなければそれに越したことはありませんし。
今は漠然としていますが、何かにあったったとき、きっとお嬢さまなら気付くはずです。これが求められている情報なのだと。
ですから、それまでは祝 瑛瑠としての生活を送ってください。」
瑛瑠は微笑む。飲み込めた。チャールズは、瑛瑠の采配でいいと言ったのだ。
「じゃあ、イニシエーションの内容については、個人的に行っていきます。そして、私の判断で、責任をもって行動します。だから、あなたはあくまで付き人。」
だから、私の勝手にさせてね?
続かない言葉を目で確認する。
「はい、お嬢さま。」
うやうやしくお辞儀をするチャールズの振る舞いは、位の高い人のそれであった。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。

  • やっぱりタダモノでないこの男(笑)
    て云うか冒頭に出てきた(出てはこなかったか)教育係しかり、王女とかやんごとない方に何事の粗相もなく仕える使用人って実はすごいよね(笑)

    そしてエルの人間力(?)がここから炸裂する、と。楽しみ楽しみ…(´ω`)

  • シェアさん》
    チャールズさん。素敵ですよね(個人談)
    彼はすごいです。なんかもう、すべてが(笑)
    そもそも位高くて家事できるって笑

    ですね。まあ、粗相がないとはいえ、慣れは入ってくるので、パプリエールお嬢さまにため息ついたり、結構な態度ではあるんですけどね(笑)