外部干渉不可の絶対領域 そこは不落要塞か、 それとも絶壁の孤城なのか。 外から見なければどうかわからぬ。 遠く雷、響いた音に 何も知らずに、目を背けるの。 近く春蕾、開いた色の その名前さえ、知らずにいるの。 いるのは一人、 ただ独り。 しかし身を縮めこめている私には、 そのスペースの狭ささえ気付かないの。 外に誰一人いないことさえ知らずに、 私は静かに怯えているの。