小さな小さな船
方角は正しいのか
強い波に
何度も何度も
飲み込まれそうになった。
嵐の夜
きみは言った
僕達らしく
進んでいこうと。
考えもしなかっただろう
あんな
小さな小さな船
いま
大海原で戦っていること。
僕達は何を掴んだだろう
結果論なら
僕達は敗者だ
それでも僕らは『何か』を手にした
ひとつの熱い想いだ。
彼らと同じ船に乗り
襲いかかる波にも
迫りくる嵐にも
僕達みんなで戦った
僕達はまた『どこか』を目指して
進む。
僕は忘れないだろう
進め
いけ
前へと
叫んだ日々を。