夜と朝の僅かな隙間 山肌にまとわりつく靄を観察するのが好きだった 雲が光を孕んでいく速度で 滅びていく静寂 たち登る生命の気配 産声をあげたなら満たされるべきだ 美しいものだけで弔鐘まで 悲しみや痛みは火にくべてしまえ その灯を掲げて闇を進め 明日が来ないとしても 変わらずに過ごせる今日を持つことを 幸福と呼ぼう 幸いへ向かえ 幸いへ向かえ いつか 歓びの野に咲き誇るすべての花をまき散らして遊ぼう 同じ瞬間は二度とは来ないぜ 幸いへ向かえ