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LOST MEMORIES ⅦⅩⅦ

「え?」
思ってもみなかった返答に一瞬つまる。
その一瞬の沈黙を破ったのは先生。
「さっき長谷川に会ったのか?」
様子は いたって普通。
だから、そう言っているではないか。
「はい。」
すると、これまた いたって普通に、
「あれ頼んでいたの忘れてたな。」
踵を返した。
扉の前で振り向く。
「図書室で調べものなんて殊勝な心がけだが、ほどほどにな。」
言い終えたと思うと、思い出したように瑛瑠の名を呼ぶ。
「あと、祝。」
一気に言えばいいものを。
「はい?」
瑛瑠の頭は絶賛混乱中である。
「体調管理、しっかりしろよ。」

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