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今でこそわかってもらえるようになったけれど。

私は先天性の病気で、片目がほぼ見えません。見えているほうの目も、人並より視力は低い。遠くも見えなければ、手元の細かいものも見えなくて。辞書とか、細かい文字を見るのはルーペが必須。学校でも、座席は絶対に最前列、そうじゃないと黒板が見えない。それでも普通に生活できるくらいの視力はあるから、周囲からは「老眼だ老眼だ」と言われて中学時代にいじめを受けて、しんどい時期がありました。ずっと眼鏡をかけて生活もしているものの、矯正をかけたところで視力が飛躍的に上がるわけじゃなくて。よく「コンタクトにしたらいいじゃん」「レーシック手術したらいいじゃん」と言われたりして。そんなことで改善したらとっくにやってるし、それができないから困ってる。一番困る質問は「見えないって、どんな感じ?」私は生まれつきこの見え方だから、健常者の見え方がわからない。だからむしろ「見えるって、どんな感じ?」って言いたくなっちゃう。高校や大学、今の会社の皆さんは私の障害のことをある程度わかってくれて、ハンディキャップのことをそんなにいろいろ言わず、必要な時にサポートしてくれる、それは本当にありがたい。一番悩んだのは、学生時代に障害者手帳を取得したこと。当時、研究室の先生に「就職に不利になるからやめたら?」と言われたのだけれど、私からすれば、就職してから「実は私、視覚障害者です」となると、互いに不幸な気がして。だから最初から障害者手帳を取得して、私は障害者ですと、さらけ出すことにした。勇気はいったけれど、ぱっと見健常者の私にとって、ハンディキャップを証明するには障害者手帳が必要だったから。正直、わかってもらうためには勇気が必要だし、とんでもないリスクは伴う。中学時代はいじめをうけたけれど、高校・大学・社会人は周りに恵まれて、理解をしてくれた。実は気づかないところで、いろんな状況にある人がいることを気づいてほしいです。

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