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太陽が照らし続ける日

積んでいる光の量が半端なく違うんだよ。
白い光の道を絶えず上へと行く遠い場所にいた君を見上げる。

追いつきたいけど、追いつけない。

一番近くにあるようで一番遠くにある場所に行くまでどんなカンテラを照らしていこう。

どこにも繋がらない道でカンテラを探す。いくつか見つけた。だけど、どれも火が長く続かなかった。
自分には何もないのか。


そのうち、なにかを託そうと手が伸ばされた。
はじめはその手を掴んだ。
なのになにかが違うという思いが進もうとする心にぶつかって、どうしてもどうしてもいつのまにかその手を離してしまう。
本当は進みたいはずなのに、離してしまう。

僕はその僕じゃないんだ。
見えるはずのない僕が僕に見えるのだとしても、
僕に感じるのだとしても。

君は僕を離れたところで僕を見つめていた。
僕は動けない。
これでいいのか思いがずっと心の奥に居座って動かない。

忘れないで。
あの頃、言われた言葉。


それでも、もう君の手を掴むことができないと
僕には僕の道が別にあるよと一つだけいつも見つける変わりないどこにも繋がらない道を走り、
カンテラを探して歩く。

だけど見つからない。
気づけばまた元のスタート地点に戻っていた。

手を伸ばしていた君はもういない気がした。
何も見えなくなりそうだった。


理想を見上げた。

ずっとかがげていた理想はいつのまにかかすみ始めていた。

理想が消えないようにじっと見つめこれならどうだと描いたのは、魔術の道。

この道を行くんだ。
決意を決めた。

カンテラが現れた。
進む道はこっちだ。僕はその持ち手を持った。

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