いつかは消えるよ
僕も 君も 海も 空も
星も 花火も
それは救いのようでいて
必ず 叶うよ
脳に電極を突き刺して
悦楽をただただ味わいたい
無味無臭の欲望
生きるとは?
同じような毎日がひたすら続いている時だけは
時間から取り残されるような気分も
時間に押しつぶされるような気分も
感じずにいられた
絵に描いたような幸せは ほんの少し退屈で
僕の脳には耐え難かった
神様とにかく五感に刺激を もっと強いのを ダースでくれ
今度があればもっと上手くやりたいことばかりだけど
上手くやれる気は特にしないな
どうあれ僕は僕になっていたって気がするよ
通りすがる子供たち
ちらちら光る欲望の美しかったこと
嘘で埋め立てられた世界を蹴散らしていけよ
出来れば誰かに止めて欲しいけど
受け容れるほかにないよな
明日が来なければと思わなかった日はないよ
夜の海がささやかに光る
ちらちらと光る
子供たちが砂の城を崩して遊ぶ
無邪気に遊ぶ
バチバチ光る電極を 男はじっと眺めている
手に持って眺めている