君がそっと手を差し伸べる。
その先にあるのは眩しすぎる光。
目を細める間もなく、君は遠くへ。
大切な人が側にいることが当たり前ではないと知った。
今日が在ることが当たり前ではないと知った。
僕は耳を傾ける。
無数に広がる声にならない想いに。
今を生きるはずだった君の。
生まれくるはずだった君の。
今を生きることは当たり前ではないと知った。
生まれてきたことは奇跡だった…なんて大袈裟だと笑うかもしれないけれど。
僕の目の前に広がる未来。
君の目の前に広がるはずだった未来。
行き先がわからず不安になったとき
終わりを自ら迎えたくなったとき
君の声に耳を傾け
前に進みたい。
なんて偽善だろうか。