あの駅のホームで私は君を待っていました。
24分。魔法の言葉。
君は、24を使うのが好きだった。
「24分だろ?」
「24分乗ろ~っと笑」
たまに、50分なんて言葉も出てきた。
「50分乗れよ?」
「俺、昨日50分だった。」
魔法なんて、かかるんだよ。
君の口説き方、下手すぎ。
私、君のその魔法の言葉で、好きになったわけじゃないから。
笑わせてくれて、
心配してくれて、
ひとなつっこい。
「しつこいよ、もう、来ないでよ。」
わざと吐いた私の言葉が、
相手のものになったのは、
いつだっただろう。
一緒に居よう?
は?
振り向いてよ。
なんで?
黙ってくれ、
もう、俺は君のものじゃないんだ。
そう、心に怒鳴られた。